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No Way Out

はてなが苦手な人間によるはてなにあるまじきエロな話題 削除上等

旧友との対話で考えたこと 前篇

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さすがにそれは・・・な話の一区切りのつもりだったが、何だかんだで長くなったので前後編二つに分割。以前書いた「お前まだヌード・チャット覗いてるの?」とあきれていた、かつて業界の内側に片足突っ込んでた人物とあれこれ話してて改めて思ったことなどをつらつらと。

 

90年代後半から2000年代初頭・ヌード・チャットの草創期といっていい時期に我々はつるんでいたわけだが、その頃から考えると色んなことが変化した。技術的には映像の秒あたりのフレーム・レートが上がり格段にスムースになったこと、音声付きが標準になったことなどがある。一時はRealPlayer(G2の頃だったと思う)やWindowsメディア形式でそれらを実現しようとしていたところもあったのだが、結局お手軽にFlashで収まった。昔はJavaアプレットを使ったシステムも多かったのだが、今はもう見かけない。モデル側つまり配信側にその名残があるらしく、そっちはまだJREを入れて云々とやらなければならないことが多いらしい。とは言っても以前よりはるかに配信環境を整えるのは簡単になっている。現在はモバイル・サイトとの兼ね合いもあってかHTML5に移行しつつあるがどうしても生じるタイムラグの関係で、他の動画関係のサービスよりその進行度は遅い。

 

数年間ほとんど音信不通ではあったが、「業界の内側に片足突っ込んでた人物」を友人と呼んでもいいだろう。ちょっと話せば昔の感覚にすぐ戻り、ツーカーで話が通じやすいので、ついついお互いアレコレと話題を振ってしまった

チャット・サイトから足が遠のいた一番の原因を「モデルの質の変化」と言った友人だったが、同時にチャット・サイトそのものの質の変化についても気にしていた。えむえふしーを代表格とする新世代のサイトのヘビー・ユーザーになったかつての旧世代のサイトの顧客と話していて「新世代のサイトはもうNude Chatではない。むしろNude Performance Sitesだ」と言われてあ!っと思ったそうだ。綺麗な半裸の女性と言葉遊びであるチャットを楽しむためのサイトではなく、セックス・パフォーマンスという演目を中心に営業しているのが現在の主流なんだという理解である。

確かにそういう風に考えれば色々「なんでやねん」と思っていた現象に納得がいく。

 

「なんでやねん」の筆頭は非英語圏モデルの英会話能力がほとんど伸びないこと。前の日記に書いたように、我々は英会話の能力を数か月で笑ってしまうほどのスピードで伸ばしたモデルを見たことがあった。英語での機転の利いた切り返しと、マシンガンのような悪態があまりにおもしろく可愛らしいというので、モデル間で話題になった旧東欧圏のモデルもいた。彼女が最初に新人として現れた時はほとんど英語ができなかった。このモデルは極端な例だったとしても、大体継続するモデルは顧客とのチャットを通して英語による会話能力を身につけていくのが普通だった。

勿論最初から英語の堪能なモデルもいたし、前に書いたようにその比率は今より多かった。基本は文字によるチャットだったが、スタジオによってはプライベートショーにテレフォン・セックスの無料オプションをつけることもあった。それがちゃんと商売になっていたわけだから、書き言葉だけでなく音声の会話も問題はなかったわけである。「あのモデルなまりがすごいけど声可愛いよ」とかアメリカ人の顧客同士で情報交換してたのも見たことがある。

現在の多くの非英語圏モデルは、日本語なら「シャチョサン、シャチョサン、ちっぷ、ちっぷ」と何年も言ってるようなもんである。送り付けてくるセールスのPM(プライベート・メッセージ)もかなりアレなことになっている。数日前自動巡回時に収集した例を貼っておこう。あまりにPMのセールスがうざいので、基本モデルからのPMは受け付けない設定にしておくか、「離籍中」の自動応答にしている。そこに残されたのがこんなのだ。

モデルA: Hello how are you?
モデルA: hello, I'm fine, how are you?

PMには自動でサーバーから
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.
という返答が送信される。

並べると
モデルA: Hello how are you?
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.
モデルA: hello, I'm fine, how are you?
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.

モデルはAuto Replyということが理解できておらずカモから返事が来たと思っている。こんなのが本当に多い。もう一つの例はそれがもっと顕著だ。

モデルB: hi love
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.
モデルB: ohw aer you
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.
モデルB: bb
(Auto Reply) I'm currently away from my computer.

あんまりといえばあんまりなので後でどんな部屋だったか確認しに行ったら、案の定先輩らしきモデルが後輩らしきモデルにスペイン語で何か説明している。例の「モデルによるモデルのピンハネ部屋」だ。後輩のモデルは大体20%-50%をピンハネされるらしい。先輩モデルはよっぽどあせってタイプしたのだろう、「ohw aer you」と。・・・How are You と言いたかったのかWho are Youのつもりなのか。どっちにしても「シャチョサン、シャチョサン」以下なレベルだ。どうせ何十人にも同じようなセールスPMしんだから、少しは知恵使ってコピペということを・・・ってもしかして元が「ohw aer you」かあ???

下手にPMを開けたまま自動巡回設定にしたりすると、こんなPMの山になる。Auto Replyに気づいてきちんと「ヒマになった時にまた寄ってみてね」みたいなメッセージを残したモデルは過去わずかに2例。ちなみにそのうち一人はモデル自身ではなく裏方が打ったメッセージだったことが後でわかった。例外的にもう一人、何故か激怒して延々と恨み節を送り付けてきたモデルがいて、キショいというか怖かったことがある。

セールスのPMを送ってくるモデルの多くが
「(Auto Reply) I'm currently away from my computer.」の意味を理解できていない。PMを受け付けない設定にしたときに自動で返される

「This person is currently not accepting private messages」

に至っては何をかいわんやである。返事がきたと思って必死に何か打ってるんだろうと思うとやるせない。それくらい英語力が低い/能力が伸びないのが新世代サイトのモデルだ。サイトのデザインやってる人間も「モデルの英語の理解力」の平均の低さを想定していないに違いない。

文法がどうとかも、その言語の話者との会話経験でかなり身に着く。特に相手がある程度気を使ったり外国語習得過程についての知識があれば、本当にあっという間に伸びる。そういう学習経験がない・そういう相手と話していないのが丸わかりなケースが本当に目立つ。一例をあげればスペイン語を母国語とするモデルの英語の誤用だ。どちらの言語も語順(Word Order)が文法にかかわってくるが、お互いその語順は逆になっていることがあり、スペイン語などのラテン系言語(ルーマニア語もこの種類)を母語とする人間がきちんと英語を学ぶ際には、そのことをまず最初に叩き込まれる、というか注目する。これが何年も母語スペイン語の語順のまんま英語の単語を羅列する自称大学生がごまんといる。しかも致命的なスペル・ミスとかしてたりして意味がまったく逆になってたりとかする。わからないふりを貫いてるのか本当にわからないのか微妙なところもあるが・・・大半は後者だろう。

いや正直その言語能力だと、どの国でも高等教育はちょっと厳しいよと・・・

それでもかなり左うちわな生活ができたり、旦那だかボーイ・フレンドだかヒモだか知らないけど男養ったりw、子供育てたり、更なる収益アップのための身体改造の費用を稼げるんだからたまげるw。むしろ「おしゃべり」なんかに時間や手間かけるより、速攻でお股パカ~からアンアンのほうが今では王道なのだ。友人のようにそれこそこの業種が始まった頃から見てきた人間には、そのあたりが決定的に馴染めなかった様子であった。

 

その友人がそれこそ「あり得ない」と激昂していたのが、昔のチャット・サイトでは「態度が悪い」とされ、新世代サイトでは普通になっているモデルのある行動である。やたらカメラの前から消える。そのまま放置で5分10分とかザラである。これは旧世代のサイトでは許されなかった。友人によればそのことはきちんと禁止条項としてモデルのルールに書いてあったそうだ。

確かに離席してそのまんまのモデルがやたら多いよな~とは思ってはいた。モデルがカメラに映らずそのまんまということは基本プライベートを買う客・チップする客はその間いない。旧世代サイトではプライベートを買った客からクレームがくることもあったそうで(モデルが映ってなきゃプライベートにいかなきゃいいのに・・・と思ったら、チャット・ルームに入らずサイトのトップから直でプライベートへという客が結構多かったそうだ)、サイトのシステムとトラフィックの無駄使いという見方がされ、それをやって警告が続くとbanということも普通にあったんだとか。

友人に「大体客からしたらほったらかしなんて、こんな失礼なことないだろ?」と言われた。一応新世代サイトのモデルを弁護しておくと、現在稼ぐ中心になっているのは自宅からの独立モデル達であり、自由の利かないスタジオのような制約が無い分りラックスして働いているだけともいえる。また中にはそういった離席の頻度が自身の稼ぎに結構大きく影響することに気づいていて、カメラの前から離れている時間を極力短くするように努力するモデルを数人(だけ)知っているるし、離席中に自作のPVを流したりその間のチップには何かおまけをつけるというモデルもいる。。。本当にほんの数人。離席の頻度を抑えたり時間を短くするのは別に難しいことではなく、自身でちゃんとオンラインの計画を立てていれば必要なものをすぐに手に取れる距離に用意しておける。それをやらないモデルばかりなのに気づいた友人は「サイトもエージェントも誰も言ってやってないのか」とあきれていた。

どこかのオツムの弱い取り巻きが褒めたか何かしたのか、「離席」からシャナリシャナリと変なフリつきで戻ってくる姿を誇らしげに見せるモデルまでいるのにはさすがに驚く。こういう勘違いモデルは戻ってきた時閲覧者の人数を確認して「ほ~ら、みんなアタシを待っててくれてるわ」と悦にひたるそうだ。これは極力離席時間を短くしたり、その空白の時間の埋め方に頭を使っている現役モデルから実際聞いたことなので、本当の意味での「やってはいけません」なことのベーシックだろう。トップモデルと言っていい位置のモデルですら長時間の離席を平気でやるのが新世代サイトの特徴だ。多分そういった稼ぎ頭が気にしてないんだからということで、多くのモデルの意識にはないんだろう。

以前から違和感がぬぐいきれない最近のあの「カム・ガールさいこー!」な脳天気な流れについて。友人にそのことをぶつけてみると、当時売れっ子の一人だったアメリカ人独立モデルの名前をあげて「お前彼女覚えてるだろ」と言われた。そこでここ数年のモヤモヤの実態が理解できた。さすが仲間内で「良識派」「唯一の大人」と尊敬されていた男である。

彼女は本当に人気があった。おしゃべりもうまいが常に新しい試みを考えるアイデアマン(ウーマンか)でもあった。何より正直なところと芯の強さ・周囲への細かな気遣いで有名だった。その彼女が仕事を離れたまったくのプライベートなチャット(メッセンジャーのマルチ機能で時折そういうおしゃべりの機会があった)の時、こんなことを言った。

「私たちは全員何かが欠けている。このサイトや業界に関わっている人間すべて、どこかしら欠けた部分を持っている。モデルもお客さんもサイトのアドミンも全員そうだ。欠けているからこういう世間的にはあまり誇れないところに集まってきたんだと思う」

彼女自身の説明によるによる彼女の実生活はほとんど隠者のそれだった。普段はできるだけ人に出会わないように暮らし、買い物などで町に出るときは極力顔が隠れるような衣服と帽子を身につける。必要最小限の要件以外で外出するのは図書館のみ。カメラの前で華やかな笑顔で明るく躍動する姿からは想像できない話であった。実際に当時ようやく手頃な価格で買えるようになったデジカメで撮ったというノーメークの普段の恰好写真、今で言うセルフィー=自画撮りの写真を見せてもらったことがあったが、顔立ちの美しさはともかく確かにそこには我々の知らない女性が映っていた。

自分が何かしら欠けた部分をもっていることを認め、この職種が決して一般社会に受け入れられるものではないことを自覚しよう。だがそれを恥じる必要はない。聞いたら顔をしかめそうな人にはそういった話をしなければいい。わざわざ作り話やウソをいうのもやめよう、話術を磨いてうまく話をそらそう。受け入れてくれそうな人にはきちんと正直に話そう。乖離したオンラインとオフラインのペルソナを等しく認めよう、それをすりあわせて一つの人格にしていこう。それが当時の彼女の姿勢であり、それを聞いた者のその後の行動指針になった。

現在のCamModel、CamGirlやその背後のフェミニスト達の超積極的な全肯定の姿勢とは全く異なっている。アメリカ人としては控えめなその考え方は、自分は正しいんだと無理やりに世間に主張するような態度ではなかった。異国の異文化圏の同業の女性達にも公平な目を向けていた。おそらく彼女のようなヌード・チャットへの消極的肯定のような考え方は現代にはマッチしないだろう。それでも我々には彼女の方向性のほうが今時のモデル達の主張より肌に合う。

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